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【妊娠百科事典】乳児突然死症候群(SIDS)

日本ではあまり知られてない、というか、どこかオブラートに包まれて
はっきり公表されていない感がありますが、
このことは知識として知っておくべきでは?と個人的には思います。

乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、何の予兆もなく乳幼児に死をもたらす疾患で、
その約9割が1歳未満に起こります。
疾患と言っても、その原因は様々で不明確なので、
突然原因不明で乳幼児が亡くなると、この総称が引き合いに出されてしまう
という感は否めません。
残念ながら、時に医療ミスの隠れ蓑にされることもあります。

ほとんどのSIDSは寝ている間におきるようです。
そして特に6ヶ月以下の乳児に起こりやすいこと、
寒い時期に起こりやすいこと、女児よりも男児に起こりやすいことが分かっています。


でも以下のような予防策に注意すれば、その発生率は低下することが
諸外国では明らかになっているそうです。

・赤ちゃんを固いマットレスに寝せる。
(柔らかいものの上に寝かせると窒息の恐れあり)

・ぬいぐるみ、枕などを赤ちゃんの傍に置かない。
(月齢が低い赤ちゃんは、顔にかぶさったものを手でどけたりすることができないので、
 窒息の危険あり)

・飲酒、喫煙、薬を飲んでいる(風邪薬等眠くなるようなもの)場合は添い寝をしない。
(月齢が低いうちは、一緒のベッドに寝ることはしない方が良いと個人的に思います)

・ベビーベッドの柵に赤ちゃんの足を近づけて寝かせる。
(こうすると赤ちゃんがそれ以上、下に動かないので布団などの下に入らなくて済む)

・ベビーベッドの柵の間隔は、赤ちゃんの頭より小さい間隔であること。

・ベッドフレームとマットレスの間に隙間がないようにする。

・ブラインドの紐、ベッドの飾り、モビールなど、赤ちゃんが絡まってしまう可能性の
 あるものを近くに置かない。

・赤ちゃんが寝ている時に、部屋を暖めすぎない。
(暖めすぎを防ぐため、肩から上に布団・毛布がかからないようにする。
 特に赤ちゃんが風邪などをひいて、発熱している時は注意)

・ストーブのそばやホットカーペットの上に寝かせない。
 
・睡眠中、帽子、手袋、靴下、足付きロンパース、着せ過ぎなどは、
赤ちゃんの放熱を妨げるので注意すること。
  
・暑すぎるお風呂に入れない 。
 
・できる限り母乳で育てる。

・月齢が低いうちはうつぶせ寝をさせない。
(枕などがそばにあったりして、乳児の口の周りに吐いた息が封じ込められ、
 それを再び吸い込むことにより体の中の酸素量が減ってしまい、酸欠状態になる。
 正常な乳児なら泣いて起きるが、脳などに異常がある乳児はそのまま眠り続け、
 SIDSにいたる場合もある。)

・妊娠中の喫煙、飲酒をしない。(父親の喫煙も含む)

・赤ちゃんのいる部屋で、タバコは吸わない。(誤飲の危険性もあるので)


とまあ、単純に事故を防ぐものから色々とありますが、
ここでの重要なキーワードは「熱・暑さ」です。

なぜ、寒い時期にSIDSが起こりやすいか?
体が小さいし、大人よりもきっと寒かろうという親の当たり前の愛情が、
必要以上に暖めすぎな状況を作ってしまうことがあります。
本来赤ちゃんにとって寝るのに必要ない靴下だとか、手袋だとか。
赤ちゃんの手足って冬は特にびっくりするぐらい冷たいので、
その気持ちも分からないではありません。

SIDSで亡くなった子どもの調査で、「亡くなって時間が経っているのに体温が高い」
「汗をかいている」などの検査結果があります。
赤ちゃんは手足で放熱をしてるので、それが妨げられたり、
着せすぎや高温環境によって体温が上昇し、赤ちゃんは「うつ熱状態」になります。
大人なら暑ければ、寝返りや布団を蹴っ飛ばせばそれで済みますが、
月齢が低い赤ちゃんは、布団ひとつ自分でめくることができません。
では、暑くて泣いて起きるかと言えば、実はそうではないのです。

反対に赤ちゃんの体は、体温をそれ以上高くしないために筋肉を弛緩させ、
汗をかき、眠り続けます。
その結果、呼吸が抑制され、血液中の酸素量が少なくなる低酸素状態となり、
ついには命の危険にさらされる可能性があるのです。

これは、よく駐車場に止められた車の中で赤ちゃんが亡くなるという事件にも
つながります。
熱射病脱水症状もあるとは思いますが、親はこの昏睡状態を良く寝てると勘違いし、
そのまま買い物やパチンコを続けた挙句、赤ちゃんは眠るように亡くなるのです。

暑すぎるお風呂に入れないのも同じような理由からで、
お風呂に入れた後に寝てしまう場合、通常より体温が高めな状態で寝かせてしまい、
SIDSの危険性を上げてしまうからです。

できるだけ母乳で、というのは、もちろん母親の免疫を赤ちゃんに、
というのもあるでしょうが、今の時代、栄養面ではミルクも大差ないので
その点はあまり心配要りません。
ですが、母乳よりミルクの方がどうしても温度が高めに作られてしまうため、
飲んだ後の赤ちゃんの体温は高くなりやすいのです。
そのまま寝てしまうことが多い低月齢の赤ちゃんには注意が必要、
と言うことも実は含まれています。

またうつぶせ寝はお腹側から体温を上昇させ、仰向けに寝るより体温が高めになります。
もちろん、病気で発熱してる時は、布団の枚数なども調節して、
暖めすぎないように気をつけましょう。


では赤ちゃんが暑すぎないか寒すぎないかチェックするには、どうしたらいいかというと、
首の後ろ、またはおなかを触ると良いようです。
手足が冷たくてもこれらの場所が暖かければ、赤ちゃんにとってちょうどいい温度で、
手足や頬が熱っぽく、これらの場所が汗をかいてるなら、暖めすぎです。

一般に、赤ちゃんは寒さに弱いと思われていますが、暑さに弱いと考えていた方が懸命で、
寒い時には泣くことによって、自力で熱を発するという本能がありますが、
(泣くことで親に危険信号を送ると言うこともできるわけですが)
暑い時は危険信号を発することなく、眠るように危険な状態に陥ると言うことを
知っておいて欲しいのです。

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私がこのテーマを選んだのも、実は危うく娘を危機にさらした経験があるからです。

産院から退院した日は真夏でとても暑い日でした。
娘を出産した産院の退院のセレモニーで、娘は長袖のドレスに帽子までかぶって、
院長先生たちとビデオ撮影などをしました。
先生たちのお見送りまでが一連の流れなので、車内の熱気を逃さないまま、
着せすぎの状態で、これまた熱がこもりそうなクーハンに入れられた娘を
そのまま車に乗せる破目に。。。
私の実家まで車で10分と掛からないからいいだろうと思って油断してました。
後で写真を見ると、娘は産院を出る前から顔が赤っぽかったです。
でも新米ママの私はそんな娘の異常に気づきませんでした(T-T)

実家に帰ってすぐエアコンをつけましたが、猛暑だったので、
思ったように室温は下がらなかったと思います。
帽子は取ったものの、クーハンに入れたままスヤスヤ眠る娘をおいて、
起きたらミルクがすぐ作れるようにと、色々と片付けをしてました。

しばらくして帰ってきた母が、娘の顔や手足が赤っぽいのに気づき、
慌てて薄着にして、白湯を飲ませたりしました。
私がSIDSの真実について知ったのは、これより後のことですが、
そういえばこの間、娘はぐずることなく、本当に静かに懇々と眠り続けていました。
今考えたら恐ろしいことです(-_-;)


私のように知らずに大切な命を危機にさらさないよう、
知識として覚えておいて下さいね☆


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