【不妊の治療法】メトフォルミン療法
多嚢胞性卵巣症候群(PCOSまたはPCO)の体質に、糖尿病もしくは
その前段階である境界型糖尿病の状態である人がいることが
最近知られてきました。
ちなみに境界型糖尿病は気をつけないと、1/3の人はU型糖尿病(インスリン非依存)
になり、1/3は境界型のまま、1/3は正常値に戻るというデータがあるとか。
そういうわけで最近は多嚢胞性卵巣症候群で、排卵が起こりにくい場合、
血糖検査やインスリン検査も行なう場合があります。
インスリン抵抗性が高い場合には、アンドロゲン(男性ホルモン)増加を招き、
卵胞の発育を抑えられてしまいます。
そこでインスリンを下げ、血糖値を安定させ、脂質代謝の是正、体重も増加させない
糖尿病治療薬(メトフォルミン=グリコラン)を服用する治療をします。
これを「メトフォルミン療法」と言い、もちろん、インスリン抵抗性を持つ人に
限定されての治療法になります。
アメリカではもう随分前からこの薬が治療に用いられているようです。
この治療によって他のホルモンのバランスも取れ、無排卵だった人が、
これだけで排卵を起こすようになる場合もかなりあるそうです。
効く人には効く、効かない人には効かないという話もありますが。。。(-_-;)
ケースバイケースですが、それでも排卵が起こらなければ、クロミッドという
飲み薬の排卵誘発剤などを用いるなどと言った対応も。
またこのメトフォルミン療法は、ホルモンのバランスを取る所からでしょうか、
流産もしにくくなるそうです。
ちなみにメトフォルミンは一時期は副作用を懸念され、使用は控えられていたのですが、
ここ数年の研究で、それほど副作用は強くないことが分かってきました。
一般的な副作用は吐き気や下痢、食欲不振だそうです。
但しどの薬も同じように、組み合わせてはいけないものがあります。
腎不全のある人と、うっ血性心不全の人には、他の薬と取り合わせるのを避ける指示があり、
メトフォルミンと利尿剤やACE阻害剤を合わせて飲んでいる人は、
医師の確認が必要です。
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投稿者 aoiki : 2006年08月21日 14:17
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